前半【ツルツルになる美人の湯】磯部温泉の「お湯」に気付く

皆さん初めまして!横山小夏と申します。
今回から磯部温泉のことをたくさんの方に知ってもらえるよう、記事を書かせていただくことになりました。
よろしくお願いします!

温泉街のお湯って旅館によって違うの?
同じなの?

なんとなくお宿によって違うような気がする。

でも、あれ?

泉源があって、そこから配管を通してお湯を引いて来るんだから同じなのかも!

少し立ち止まってみるとわかることなのに、
気付けないこと。

磯部温泉にあるお宿の「お湯」に注目してみました。

取材にお伺いさせていただいたのは2021年4月上旬。

磯部の桜は満開でとっても気持ちのいい土曜日でした。

今回は前半。

3つのお宿を紹介します。

旭館

コロナ禍では客室稼働を半数に減らし、お風呂は完全貸切制になっています。
1回30分、宿泊中には回数制限なく空いている時間に何度でも入浴することができます。

お話をお伺いしたのは、
宿泊をした多くの方から「気持ちのいい女将さん」と支持を得ている

旭館5代目女将の宮川雪江さん

朗らかな笑顔の中の、凛とした気品に惹かれてしまう女将さんです。

「8回も入っちゃったよ」

磯部の温泉はナトリウム炭酸水素塩強塩温泉です。

美肌の湯と言われていて、入るとお肌がツルツルになるんです。

温度が少し低いのでじっくり芯まで温まることができます。

コロナが流行してマスクが必須の生活ですが、
温泉に入る時にはマスクは着けていられないので時間での貸切制にすることにしました。

初めは1時間毎にお客さんが入れ替わるようにしていたのですが、
「1時間は長いよ!」との声があったので、現在は30分毎に入れ替えになっています。

中には「8回も入っちゃったよ〜」なんて方もいらっしゃいました。
いつお部屋にいたの??って思ってしまいましたけれど。

それほどお湯の質が良いんです

一言声をかけられるかどうかで印象は違う

それから、貸切制にしてから20代後半から30代のお客様が増えました
カップルや親子連れの方ですね。

今までは50代以上のリピーターのお客様が多かったので、少し対応に悩むこともありました。


リピーターのみなさんはおしゃべり好きな私との会話を楽しんでくださっていたのですが、
若い方は声をかけられることが苦手な方も多いんですよね。

でも、こういう仕事は結局、人と人の関わりなんです。

今はどんなことでもインターネットや機械が活躍してますけれど。

でも、私がお客様と関わる中でちょっとしたことに気がついて、


一言声をかけられるかどうかで印象は違うと思うんです。

なので、お客様との関わりの中では人と人との関わりということを大切にしています

取材メモ

お風呂は貸切のみです(1回30分:回数制限なし)

◉露天風呂:建物から少し階段をおりたところにあります。

洗い場はありません。(洗い場は内湯にあります。)

脱衣所はお風呂から少し上がった小屋の中。

温泉は切妻屋根の中で四方に簾があり、

「開放感とプライバシー保護のちょうど真ん中!」と感じました。

取材は昼間でしたが、夜になると落ち着いた照明とお風呂の外のお庭の雰囲気が良く、カップルやご夫婦にぴったりです。

もちろん、おひとりさまで風や季節のにおいを感じながら静かに体を休めるのにも心地の良い露天風呂です。

◉ 内 湯:広い内湯を貸切で満喫できるなんて、とっても贅沢気分。

お子様連れの方には、お風呂で使えるおもちゃの貸し出しもあります。

宮川さんからひとこと
ご夫婦でいらっしゃったお客様で「えー!2人で入らなきゃいけないの!」なんて
おっしゃられた方もいらっしゃいましたけど、そんなことはありません。
それぞれ、空いている時に1人ででも2人ででも、 好きな時に入ってくださいね。

見晴館

磯部温泉の湯を使用した、食感を楽しめる「ふわふわ豆腐鍋」が看板メニューです。
◉群馬県の食材をふんだんに取り入れた「ぐんま地産地消推進店」にも認定されています。

お話をお伺いしたのは、
お話ししている時の笑顔が優しく、お肌がとっっっっってもツルツルな

旦那さんの羽毛田孝俊さん。

こんなに綺麗なお肌の男性はなかなかいません!温泉効果なのかな?

体がよく温まって冷めにくいお湯

磯部の温泉は塩分が多いから、
配管に成分が蓄積してどんどん配管が狭くなっていっちゃうんだよ。

10年も放っておくと、もう出ないね。流れの悪いところは特にね。

だから、定期的なメンテナンスがすごく大切。
お湯が出なくなっちゃったら困るから。

その塩分の多いお湯に入ると、古い肌がなくなってツルツルになるんだ。

体がよく温まって冷めにくいから万病の湯なんて言われたりもしてる。

でも、源泉そのままだと塩分でヒリヒリしちゃうから
丁度良くなるように少し水を足して、温めてるんだ。

要は海水に似たようなもんだから、舐めるとしょっぱいよ。

賑やかな磯部温泉を懐かしむ

この辺は昔はもっとあちこちに旅館があったんだよ。

今は6つくらいだけど、当時は13箇所くらいあったんじゃないかな。

どこも時代の流れに乗れなくてね。

足湯のところのデイサービスも昔は旅館だったんだよ。

それで今はコロナでしょ。

「生きるのがやっと。」ってほどでもないけど、どこも厳しいんじゃないかな。

特に大きいところは。

うちみたいな7部屋くらいしかないところは、
いっぱいに入っても30人くらいのところでやりくりしてるからね。

でも、大広間を使うことがなくなっちゃった。

1つの場所に人を集められないから。それが少し寂しいね。

「磯部にはこんな良いところがあったんだ。」

宿のいいところはどこもそれぞれあるんだけど、
みんなアピールするのが苦手なんだよね。

だから、これからは良いところはより良くしていかなきゃならないと思うよ。

それで、まずは群馬の人たちから知って来てもらって、

「磯部にはこんな良いところがあったんだ。」って気付いてもらいたいね。

取材メモ

お風呂は24時間ご利用できます

◉男女内風呂各1箇所

こぢんまりとしたお風呂が男女それぞれ1箇所ずつ。

男湯の方が少し広め。

体を伸ばしてゆっくりじっくり、落ち着ける浴室です。

24時間好きな時間に入ることができるので、ほとんど貸切状態とのこと!

客室からお風呂に向かう間には、ロビーを抜けた後に

階段をくだりトンネルのような地下道を通ります。

少しひんやりとするその道を通ると

お風呂に向かうワクワク感が高まります!

羽毛田さんからひとこと
今になってみてみると、何が書いてあるのかわからないところもあるかもしれないけど
男湯の棚の上に昔の成分表があるんだよ。

つまり、昔から成分と効果が認められていたっていうことだから
1度は入ってもらいたいな。

小島屋旅館

◉館内には昭和の時代の懐かしい日用品や児童書が展示され、手に取ることができます。
◉創業明治12年 140年以上庶民的な安らげるお宿として親しまれています。

お話を伺ったのは、

朗らかな声と細やかな心遣いに心温まる、

七代目女将の原田三重子さん。

お宿の雰囲気と相まって、つい「お母さん」と呼びたくなるような快活な女将さんです。

温泉も大事な資源で限りがある

磯部のお湯は美肌の湯?美人の湯、なんて言われていてお肌がすべすべになるんです。

温度はそんなに高くないのでゆっくり入って温まれますね。

うちのお風呂は半手動のかけ流しです。

温泉も大事な資源で限りがあるので、配管から流れてきたお湯を一度タンクに溜めて
必要に応じて供給するようにしております。

誰もいないのに大切なお湯が流れていたらもったいないですからね。

「懐かしい!」

うちはビジネスのお客さんが半分、常連さんや新しいお客さんがもう半分です。

近くに会社があるので、長期出張の間の寝泊まりの宿にしている方もいらっしゃいます。

以前は週末は近隣の職場やいろいろなグループの集まりの宴会があって賑やかでしたけど、
今はそういった宴会はまったくなくなりました。
仕方ないですけど、やはり寂しいですね。

お客さんの年代層は幅広く。でも、60代以上の方の方が少し多いかな。

「懐かしい!」なんて声がよく聞こえてきます。

館内に昭和の時代の物が置いてあることもありますけど、
階段や建物のつくりや雰囲気も昔のままなので。

若い方にはそういう物が新しく見えるみたいで、めずらしがってくれていますね。

当時の建物や親しみやすい雰囲気が今も残っている

うちは昔から格式ばったところがなくて、

創業当時から行商人の方や富山の薬売りの方などが

気軽に宿泊できる宿として皆さんにご利用いただいていました。

当時の建物やその親しみやすい雰囲気は今も残っているので、

そんなところに気がついて、感じていただきたいと思います。

取材メモ

◉男女内風呂各1箇所

男女それぞれ1箇所ずつ。

男湯の方が少し広め。

事前にお話ししておくことで家族風呂にもできるとのこと。

湯口は昔懐かしいライオンの口から湯が出るタイプ!

お風呂のある建物の外観は

ターコイズカラーのアーチ型の窓、レンガの壁、茂った緑…

自然光の下で撮るとインスタ映えな雰囲気です!

原田さんからひとこと
うちは古くて小さい旅館ですが車通りの少ない場所にありますので静かです。
のんびりとゆっくりと温泉に入って、日頃の疲れを癒したり、
親しいお仲間と楽しいひとときを過ごしたりと、
お客様のお好みに合わせて利用していただけたら嬉しいです。
お待ちしております。

磯部温泉の「お湯」前半、いかがでしたか?

 同じ源泉のお湯でもお宿によって様々な提供がされていましたね!

◉これまで私は「温泉のあるお宿」という非日常的な場所は

 生活圏の近くにあるお宿でもなんだかとても遠い存在のような気がしていました。

 しかし、今回の取材でお話を伺い

 温泉や食事、サービスなどの特別な体験を提供しているからこそ

 女将さんや旦那さんはお客さんの気持ちを考え、寄り添っておもてなしをしてくださる。

 身近な存在に感じて良いのだと気付かされました。

◉後半のお宿3つも投稿されますので、ぜひ読んでみてください!

◉ここまでお読みくださり、ありがとうございました!

この記事を書いた人

株式会社Sunset films

株式会社Sunset films/Black Tree innovation
群馬県にて主に映像制作、HP制作、ブランディング・マーケティング事業などを行なっている。